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壊れた世界が綴る世界

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真の英雄アントニオ猪木さんが前作のアリ戦をテーマにした「真実」を発売されてから、まだ一年も時が経っていないというのに早くも新作「踏出力。」を昨日、発売されました、凄いバイタリティーですね。

私は早速本屋さんへ行ったんですが、猪木さんの本が見当たらず店員に訊ねたら、ようやくどこかから持ってきてくれてそれで無事に買えました。

本は結構分厚く275Pもあったため、一通り読み終わるまで結構時間がかかりました。

本のタイトル「踏出力。」とは「一歩踏み出す勇気を持つこと」という意味だそうです。

本の内容は猪木さんが自身の人生を少年時代から振り返り、人生において色んなことに踏み出す勇気の大切さを教える感じで、哲学的な言葉を見出しとして多用し、その見出しに関連した数ページを読むことでそのそれぞれの見出しの言葉に説得力を持たせるように構成されてあります。

本によると猪木さんは1943年2月20日に父・猪木佐次郎と母・文子の9番目の子供、6男として生まれたそうです、大家族なんですね。

猪木さんは少年時代から弱い者イジメが大嫌いで許せず、女の子をいじめていた悪童達を待ち伏せしては成敗したというエピソードを読み、猪木さんは少年時代から人一倍正義感が強かったのだなと関心しました。

ある日、猪木さんの兄の寿一さん(3番目の兄)が日本政府発行のブラジルへの移民を募集する宣伝パンフレットを猪木家に持ち帰ったところから猪木さんの家族の人生は大きく変わることとなります、本を読んでいるとブラジルへの移民がなければプロレスラーアントニオ猪木は存在しなかったのかもしれないと、少しですが思いました。

日本政府発行のパンフレットには移民に関して良いことばかりしか書いていなかったようですが、実際に猪木さん一家はブラジルへ移民したら、用意されていた家は電気と水道もなければトイレもないようなところで、そんな環境で過酷な労働生活を強いられる羽目になってしまったんですがその辺のこともよく書かれていたと思います。

それから師匠である力道山との出会い、力道山にしごかれる日々、アメリカ武者修行の日々、日本プロレス時代、東京プロレス時代、新日時代の出来事が綴られていきます。

そのあたりで特に驚き印象に残ったエピソードが、猪木さんはアリ戦の直後に世紀の凡戦などと世界中から酷評されましたが、パキスタンの方たちは猪木さんのアリ戦でのファイトを見て猪木さんを認めて下さっていたようです。

まあ人の見方は十人十色なんで当事日本でも、あれだけルールが政治力で規制されていながら、あそこまで闘った猪木さんって凄いよなと賞賛した方も多くいたと私は思います。

パキスタンのプロモーターからはアクラム・ペールワンという格闘家との対戦のオファーが入り、このアクラムという人はパキスタンになんと一万人もの弟子がいて無敗を誇る英雄だったそうです。

アクラムとの試合当日にはリングサイドにアクラムの弟子が500人程もいて・・・更にパキスタンの軍隊が銃を持って取り囲んでいたそうです・・・なんとも恐ろしい舞台へ足を踏み入れ試合ができたなと猪木さんの常識外れな度胸に驚きました。

試合はアクラムが猪木さんの右手首に噛み付いて、猪木さんが反射的にアクラムの目に指を突き刺し眼をくり抜いたそうです・・。

この本には書かれていなかったけど試合に勝った後に猪木さんは「折ったどー」と叫んだという情報をどこかで拾いました。

他にはウガンダという国のイディ・アミンという少なくても八万人を虐殺した独裁者と闘おうとしたエピソードにも驚かされました。

それからアントン・ハイセルというリサイクル事業の話やその事業が元で起こった新日で起きた問題や、長く続いていく借金との闘いなどが描かれていきます。

187Pに「人間の抱えている問題は、突き詰めれば飢餓と戦争なのだからである」という猪木さんの言葉がなんとなく感慨深かったです。

飢餓といっても人間が飢餓で苦しむのは食料に限らず、愛情であったり、日々の安心感、休息、生き甲斐、嫉妬、そういう飢餓も世の中にはたくさんあって、そういうことから悲惨な事件が生じたりしているような気がします。

本の後半では猪木さんが長州力を賞賛していたり、政治家時代に暴漢に襲われ危うく命を落としかねたこと、イラクに人質とされた在留邦人の人質解放に命を賭けて立ち向かい人質解放に見事成功した猪木さんの伝説が綴られてあります。

まあ、猪木さんはどんなに名声を得ても、金持ちであったとしても、世界全体を見渡し、飢餓や貧困に苦しむ人達を見て見ぬフリをせず、なんとか救おうと努力できる数少ない立派な英雄であると思いました。

ボリュームがあり中身が濃く私もまた少しずつ読み直したいなと思ってます。


踏出力。人間「アントニオ猪木」から何を学ぶのか
出版社:創英社
定価:1500円+税
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